シンガポール:便利な小道具



ここでは、シンガポール旅行に便利な小道具(書籍以外)を紹介しましょう。


イージーリンクカード[ez link card]   お役立ち度:10/10点
 地下鉄[MRT]、バスで共通して使うことが出来る、非接触型のICカードです。小道具の筆頭として、まず紹介しなければなりません。それくらいシンガポールの日常では、このカード無しでは考えられません。
 イージーリンクの登場以前は、磁気カードでした。バスで磁気カードを使う際には、乗車時に行き先を指定する必要があり、地理に不慣れな旅行者には不便でしたが、イージーリンク登場後は、地下鉄、バスで乗り降りの作法が統一され、格段に便利になりました。
 元々イージーリンクカードのシステムは、日本のJR系のSUICA/ICOCA、電子マネーのEdy、さらには香港のオクトパスカード[Octopus card, 八達通]と殆ど同じものでした(実体が、ソニーのフェリカ[FeliCa]という点も同じ)。最初にデポジット込みで地下鉄の窓口で購入し、あとはチャージしながら使う形になります。必要なくなったら、窓口で全額返金できるのも同じです。利用形態も、SUICA/ICOCAと同じで、乗るときにゲートでタッチ、降りるときに、もう一度タッチです。この点は、バスも共通します。
 しかしながら、2009年から、若干の変化がありました。2008年に、カードの技術的な仕様が、従来のフェリカ互換から、次世代非接触カードであるNFC互換のモノ(システムの総称は、CEPAS)に切り替えるアナウンスがあり、2009年初頭に、MRT駅のチケット発券所にて、実際に一斉交換サービスが開始になりました。
 幸い、旧型も、新型も、イージーリンクカードとしての使い方には、何ら差がありませんので、ユーザーとしては、”旧型は、一度窓口で交換が必要”という点のみ覚えておけば、十分と思います。

#旧型から、新型イージーリンクカードへの切り替えについては、文末の脚注1に、まとめました

#フェリカ、およびオクトパスカードとの関連については、文末の脚注2に、まとめました

 以前の旧式イージーリンクカードでは、日本のSUICA/ICOCA/Edyのようなフェリカ規格のカードと、同じパスケース内に同居させせると、MRTのゲートで、必ずエラーではじかれてしまいましたが、現在の新型イージーリンクカードでは、フェリカ規格のカードと重ねた状態でも、問題なくゲートを通過できます。
 (もっとも、日本のSUICA/ICOCAを、わざわざシンガポール国内でポケットのパスケースに入れる必要はありませんが、Edyはクレジットカードに付いていることがあるので、注意が必要でした)


フォンカード[Phonecard]      お役立ち度: 5/10点
 日本でいうところのテレホンカードです。かつては必携の道具の一つだったのですが、今となってはあまり利用度は高くありません。理由は日本と同じく携帯電話が普及し、公衆電話の利用できる局面が、少なくなりつつあるからです。また、公衆電話の台数自体も、昔に比べて減っているようです。なお、SIMカードと携帯に関しては、別途ページを設けて紹介します。
 しかしながら、携帯電話のSIMカードよりも、低価格(最低S$5〜、コンビニ販売品はS$10〜が多い)であることなど、メリットもありますので、1枚持っていても良いでしょう。コンビニ等で購入することができます。
 従来は、磁気カードと、ICカード[Chipcard]との2種類がありましたが、2006年末で磁気カードタイプを全廃し、今現在利用可能なフォンカードは、チップカードタイプしかありません。(磁気カードタイプは、もしお手元にあっても、もはや使えません。詳しくは、こちらのアナウンスをご覧下さい)。
 チップカードタイプのフォンカードには、有効期限がありますので、低額カードの購入がお勧めです。旅行者なら、恐らくS$5のカード1枚あれば十分です。



キャッシュカード[cash card]       お役立ち度: 3/10点


 これは銀行のATMカードのことではなく、接触式ICカードを使った電子マネーのことです。コンビニ等で購入、チャージすることができます。日本のEdyと違うのは、Edyが非接触式に対して、キャッシュカードはチップむき出しの接触式です。かなり長いのですが、一応有効期限があり、上記公式サイトで、期限のチェックが出来ます。冒頭で紹介したイージーリンクカードとは、方式が異なるため、全く互換性がありません。
 最もよく使われる局面は、車載器を使ったERP料金(道路通行料金)の自動精算と、駐車場代金の支払いです。それ以外にも、タクシー代の支払いや、AXS(発音は”アクセス”)というマルチメディア端末での、代金決済手段として使うことができます。マイカーオーナーなら必携ですが、旅行者としては「どちらかというと持っていると便利かな?」ぐらいの道具で、無理してまで持つ必要は、ないかもしれません。
 前述の新型イージーリンクカードは、新型の車載器では、利用することが出来るようになるそうなので、今まで以上、キャッシュカードの必要な場面は、今後ますます減りそうな状況です。

【補足1:旧型から新型イージーリンクへの交換について】
 要約すると下記のとおりです。詳細は、公式ホームページに譲ります(交換の仕方はこちらFAQは、こちらへ)。


【補足2:イージーリンクと、フェリカ、およびオクトパスカードとの関係について】
 ソニーのフェリカ[FeliCa]の世界初の実用例は、1997年の香港のオクトパスカード[Octopus card, 八達通]で、シンガポールのイージーリンクカード[ez link card]は、5年遅れの2002年からの導入でした。このため、サービス・インフラ面では、香港のオクトパスカードの方が、進んでいます。さらに詳しく知りたい方には、下記のリンクをご覧下さい。

・シンガポール イージーリンクカード[ez link card]
  ・公式サイト:英文
  ・Wikipedia:英文

・香港 オクトパスカード[Octopus card, 八達通]
  ・公式サイト:英文
  ・MTRサイト:英文
  ・Wikipedia:英文(情報充実、オススメ!)
  ・Wikipedia:和文


改訂:2009.06.14 (Ver 1.1)
初版:2006.01.25


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