シンガポール:公共交通
●地下鉄[MRT]
まず地下鉄[MRT]ですが、非常に便利で効率的です。少し前は、路線が限られていたので(実質、2路線しかありませんでした)が、今は大幅に路線も拡張されて、ほとんどの場所に地下鉄でいくことができますし、誰でも簡単に乗りこなすことができます。現在の路線図に関しては、こちらのページをご参照下さい(印刷用に好適な、PDFファイルも、同ページで手に入ります)。
また、持っていた方がいい道具としては、イージーリンクカードがあります。ezリンクカードは、旅行者でも今や必携の1枚です。(詳細は別ページをご参照下さい)。
●バス
バス路線は非常に広範囲にわたっていますが、旅行者には残念ながら非常に使いにくい交通手段です。確かに値段は安いのですが、その分時間もかかります。さらに案内板(バス停にも、バスの側面にも表示あり)が、日本のバスのようにランドマーク名ではなく、欧米式のストリート名表示です。このため、道路名とロケーションとを頭にたたき込んでおかないと、使えません。
例として、バス入り口付近の行き先案内板写真をご覧下さい。
こんな感じでストリート名しか書かれていないのです。
例えば、"GEYLANG Rd.〜KALLANG Rd.〜VICTORIA St."という表示を見ても、地理を知っていれば、何となくBugis駅まで行けそうと分かりますが、地理を知らないと想像も出来ません。慣れるまでは、無理せず、タクシー利用がお勧めです。
なお料金は乗り切り料金ではなく、距離課金です。以前は、料金精算が面倒でしたが、イージーリンクカードを使えば、乗り降りするときタッチするだけ、すっかり便利になりました。
●タクシー
お勧めの交通手段です。国によっては、物価に比べて割高だったり、信頼できないという問題もありますが、シンガポールではどちらも当てはまりません。他のASEAN諸国と比べても大変リーズナブルで、ドライバーにも信頼がおけます。代金の決済も、通常の現金以外にクレジットカードや、キャッシュカード(詳しくは別途紹介)も利用できますし、感熱紙を使ったレシートも出ます。
ただ、課金のオプションが多く、内訳が難解です。例えば、深夜割増しというのシステムも日本同様にありますし、祝日休日の割増しもありますし(金額的にはわずかですが)、場合によっては市の中心部[CBD]に乗り入れる場合も、わずかに追加料金を取られることもあります(全部の場合ではありません)。ただ、(管理人の見聞きする限りでは)いずれの場合もボラれるケースは、まずありません。不明朗な点があれば、その場でドライバーに質問すべきですし、それでも納得できない場合には、レシートをもらっておきましょう。
流しのタクシー台数も非常に多いのですが、残念なことに、ある条件が重なると非常に捕まりにくくなります。よくあるのは、夕方から雨の降っている場合などは、ドライバーの交代時間とも重なるので、極端にタクシーがつかまえにくくなります。この場合は、あきらめて歩くかは、あるいはバスの利用も検討するべきです。
タクシードライバーの交代時間ですが、代表的なのは昼から夜勤のシフトに変わる時間などです。例えば、夜の10時ごろとか、早朝ごろです。この時間帯に空港に向かうなど大事な移動がある場合、タクシーの予約も考えましょう。ただしタクシーの予約代は、メーター代に比べて、かなり割高です(およそS$5)。近距離だと、予約代の方が高くなることもありますので、必要に応じて、流しと、使い分けましょう。
あと、合理的な理由があって乗車拒否される場合があります。ひとつは先に書いたタクシーの予約が入ってる場合で、この場合は、ダッシュボードのところに"ON
CALL"と書かれた赤い札が置いております。もうひとつのケースは、タクシードライバーの交代時に車両基地に向かう必要があり、車両基地名(Tampinesとか、Jurongとか、Woodlandsとか、殆ど郊外)を書いた赤い札が同じく出ている場合です。この場合はお客さんの目的方向と、車両基地のある方向が一緒なら乗せてもらえるケースが多いのですが、逆方向だと乗せてもらえない場合も少なくありません。先の例でいうと、市街[CBD]から見て、Tampinesなら東方向、Jurongなら西方向、Woodlandsなら北方向となります。旅行者の場合には、車両基地名が、自分の目的方向と一緒かどうかということなど、殆どのケースでは分からないはずです。なので、この場合は分からなければ片っ端から手を挙げて、ドライバーと交渉してみるしか方法がありません。
さらにもう一つショッピングセンターからのタクシーのつかまえ方についても、少し紹介しておきましょう。平日はショッピングセンターからも簡単にタクシーが捕まるのですが、週末や祝日のショッピングセンターでは、買い物客がタクシーを待っていて、長蛇の行列ができていることがあります。諦めて待ってもいいのですが、場所によっては、なかなかやってこないで、イライラすることもあります。この場合の対処法ですが、管理人が思いつくのは2つぐらいしかありません。ひとつは現地の人が普通にやっているように、携帯電話などを使って予約してしまうか(この場合は先に述べたような予約代金が発生します)、もう一つは近場のホテルまで移動して、ホテルのロビーからタクシーをつかまえる方法です。個人的な経験では、後者の方法は非常に有効です(^^)。
あと、特定のショッピングセンターでは構造上の問題で、週末に極端にタクシーがつかまえにくいことがあります。管理人の知るケースでは、ショッピングセンターの駐車場に向かうマイカーの車列と、タクシースタンドへ向かうレーンが同一になっていて、タクシーがそもそもスタンドにたどり着けない構造になっている場所があります。この場合、待つのをあきらめて最寄りの地下鉄の駅まで歩くか、あるいは、とりあえず手近のバスに飛び乗って、いったん場所を移動し、別な所から、改めてタクシーをつかまえる方法もあります。
改訂:2009.06.14 (Ver 1.0b)
初版:2006.01.25