シンガポールのプリペイド携帯:活用編
概要編からの続きです。この章では、一歩進んだ活用方法について紹介します。
(検索エンジン経由で来られた方は、まずは、上記、概要編からご覧下さい)
●その1: 便利なSMSサービス: タクシー関連(Singtel/M1/Starhub、3社共通)
予約自体は、もちろん各タクシー会社に電話すれば、可能は可能ですが、電話越しに英語で現在地の説明が上手くできない、電話が、ずっとお話し中(急な雨の日に多い)、(正しい読み方の分からない)英語の地名を電話で教えなければならない、とかいうフラストレーションを感じていませんか?。
このサービスで、コンフォート・シティキャブのタクシー予約が、「71222」へSMSを送れば出来ます。
基本は、
「BOOK [スペース] (6桁郵便番号) [スペース] #(待ち合わせ場所名)」
という1行フォーマットを、SMSするだけなのですが、送信フォーマットのバリエーションが結構ややこしいので、詳細は、こちらのリンクのPDFで、ご確認下さい。首尾よく予約完了できた時には、タクシー到着見込み時間(**分後)、およびタクシーのナンバープレート番号を通知してくれます。車が来たときには、携帯の画面に表示されている、タクシー予約番号も見せれば完璧。
(ただし、電話等で予約した場合と同様の予約追加料金も、加算されます)
以前は、シングテルが独自に、コンフォートのSMSタクシー予約を、試験的にやっていましたが、その際は、携帯の基地局情報を使って、自動的に、最寄りのタクシー駐車可能な場所を、候補として教えてくれました(非常に便利、管理人も多用していました)。
しかし、今の71222サービスは、携帯の基地局情報を使わない代わり、ユーザが自分で、最寄りの住所の郵便番号を手入力しなければならず、技術的には明らかに退化していて、不便になりました。郵便番号なしでも予約できますが、その場合、住所をフルフォーマットで入力する必要があり、正直不便です。
なお、iPhoneと、アンドロイド携帯向けには、専用のタクシー予約アプリが、用意されていますので、スマートフォンをお持ちなら、そちらを使うのも良いと思います。
●その2: 便利なSMSサービス: SINGTELのみ
シングテル[Singtel]は、競合他社に比べて、付加価値サービスが、大変充実しています。ここでは、シングテル[Singtel]のユーザー向けに提供されているSMS機能で、プリペイドユーザでも利用可能な、オススメ・サービスをご紹介しましょう。
内容 | 番号 | 活用度 (5点満点) |
料金 | コメント |
フライト情報(*1) [SMS Flight Information] |
*111 | *** | S$0.2 | CAAS提供によるもの |
バス路線検索(*2) | *656 (*652) |
***** | S$0.2 | 位置情報を使うので便利! |
【解説】
*1: フライト情報
チャンギ空港への出発直前になって「あれっ、T1/T2/T3のどこから出発するんだっけ?」と、困ったことありませんか?、この機能で、フライト番号を打ち込めば、出発時間のみならず、出発ターミナル、カウンター列[Check-in
row]まで、自動回答してくれます。最新情報を教える"Flight Alert"を設定すれば、出発直前(2時間ぐらい前)に、フライトの遅延情報も、自動で通知してくれます。
*2: バス路線検索
これも、タクシー予約同様に、携帯の基地局情報を使うことで、最寄りのバス停から、目的地までのルートを、途中の乗り換え情報を含めて自動で回答してくれます。管理人は、しばしばこの機能で、目的地までバス移動出来ないかどうか確認した上で、タクシーを使っています。
●その2: MMS(写メール)設定: 各社別
画像や、ビデオ・メッセージングサービス向けの設定ですが、今回のバージョンでは、割愛させていただきます。理由ですが、管理人はMMSを滅多に使わないので、いい加減な設定をしている場合も多く、状況の整理が出来ていないためです。
●その3: データ通信サービス(携帯ブラウザ向け): 各社別
携帯の内蔵ブラウザなどで、データアクセスする設定方法を、ご紹介します。ただし、前述、後述のように、ブラウザアクセスを多用する場合には、別途データ通信専用の定額制プリペイドSIMカードの利用がオススメです。
まずは、設定パラメータ一覧をご紹介します。上級者の方は、この表だけでも設定可能かと思います。
シングテル | ← | M1 | スターハブ | ← | |
プリペイド名称 | Hi card | ← | M card | Green prepaid | ← |
アクティベーション | 不用 | ← | 不用 | *110# (*15) |
← |
設定パラメータ (必須項目) |
|||||
アクセス方式 | HSCSD (ダイヤルアップ) |
← | パケット交換 | ← | ← |
アクセス番号 | 96763330 | ← | *99# (*14) |
*99# (*14) |
← |
APN(Access point name) (*1) | ? | ← | sunsurfmcard | shppg | shppd |
Homepage(*2) | http://www.ideas.singtel.com | ← | http://prepaidgreen.starhub.com/wap | ← | |
設定パラメータ (一部オプション) |
その1 (*12) |
その2 | その1 (*12) |
その2 | |
Username | 65[phone number] (*17) |
65IDEAS | 65[phone number] (*17) |
star | (blank) |
password | (*13) | IDEAS | user123 | hub | (blank) |
DNS(1st) | 165.21.83.88 | (auto) | (auto) | (auto) | (auto) |
DNS(2nd) | 165.21.100.88 | (auto) | (auto) | (auto) | (auto) |
proxy | 165.21.42.84 | (auto) | (auto) | (auto) | (auto) |
その他: 自動設定の取得(*3) |
*43327 | ← | 109 | --- (*16) |
--- (*16) |
項目は、上記の通り、必須項目と、オプション項目の2つに分けました。理由は、携帯端末の機種依存の部分があり、絶対に必要な部分と、自動設定される場合があるケースとで分けました。
最も簡便に設定する方法は、各社のカスタマーサポートに電話して、「(WAPを使いたいので)自分の携帯向けの設定情報を送って欲しい[Please
send me phone configuration data]」と、伝えれられれば一番確実です。この方法で設定に失敗したことは、経験上、一度もありません。マニュアル設定が上手く出来なくてお悩みの場合、一度カスタマーサポートへの相談をオススメします。電話越しの英語に抵抗がありましたら、ショッピングセンターなどに設定されている、各オペレータの有人窓口での相談も有効です。
上記のリストを使った手作業による方法は、間違えると通信に失敗するので、上級者向けの方法です。NOKIAなど各端末メーカーが、自社のサーバーで、各オペレータ別の設定情報の配布を行っているところもありますが、これはオススメできません。理由は、配布しているのは(明記していませんが)ポストペイドユーザー向けの設定情報であり、プリペイドユーザー向けの設定情報を配布している携帯メーカーサイトは、皆無です。間違えて、ポストペイドユーザー向けの設定情報を使っても、データ通信できません。
【注釈】
*1: ポストペイドユーザー向けと、プリペイドユーザー向けとで、APNの設定が違います。間違えて、ポストペイドユーザー向けのAPNを設定すると、動作しません。上記のAPNは、全てプリペイドユーザ向けです。
*2: 厳密には設定必須ではありませんが、動作確認のためにも、キャリアの公式ページは、設定をお薦めします。
*3: 自動取得可能な機種は、流行のメジャーな機種に限られます。型の古い機種、マイナー機種などは、カスタマーサポートへの相談をオススメします。
*12: ”その1”は、やや古い設定方法です、”その2”を推薦します。
*13: IDEASのホームページで、ユーザー登録をした際のパスワードを入力します。
*14: 利用環境によっては、拡張子を必要とする場合があります。例えば「*99***1#」などという具合に。
*15: 購入後、1度だけ必要です。
*16: ポストペイド・ユーザー向けのものはありますが、プリペイドユーザ向けのものはありません。管理人は、そのことを知らないで、その昔、ハマった経験があります(^^;。「自分の機種向けの設定情報を正しくをダウンロードしたのに、何故動かないのか?」と悩むこと、散々。結局、スターハブのHPにある、自動設定ダウンロードサービスは、全てポストペイド・ユーザー向けのものと分かり、スターハブの不親切ぶりに、腹立たしさを感じました。
*17: 例えば、お使いの携帯番号が、1234-5678なら、6512345678、となります。
●その4: PCから携帯経由でインターネット接続する場合
方法としては、大きく2つあります。
1: Wireless@SG(シンガポール全国で使える、無料のWi-Fi接続サービス)
2: データ通信専用の「定額制ワイヤレス・ブロードバンドSIMカード」を使う。
1のWireless@SGは、管理人のblog記事にレポートを書きました。2は、別ページにまとめて書きました。
昔、よくあった「通常の(音声通話メインの)プリペイドSIMカードを内蔵した携帯から、Bluetoothや、USBでPCを接続して、インターネット接続する」方法は、今となっては、パケット代が高く、全くオススメできません。音声用のプリペイドSIMと、データ通信のプリペイドSIMとは、使い分けるのが、オススメです。
●その5: PCから、SMSを送る(各社ポータル経由)
下記の通りです。知り合いの携帯のオペレータが分かっている場合、PCからSMS送信できて便利です。当然、日本からも利用可能です。日本語の送信自体は可能ですが、携帯端末側で日本語フォントを搭載していない場合、文字化けします。相手の機種が分からない場合は、ひとまず半角ANK文字の使用をオススメします。
・SINGTEL: INTERNET SMS
・M1: INTERNET SMS
・Starhub: ONLINE SMS